白斑症
口腔粘膜の病変に白斑症というのがあります。
歯肉や頬粘膜に白っぽく、ガビガビしたものが出来てきます。
軽いものであれば心配無いですが、白斑症自体が前癌病変と呼ばれていて、そこから癌に変化することがあります。
数年以上前になりますが、当院の患者さんに、比較的広範囲な白斑症の疑いを見つけ、大学病院の口腔外科に送りました。
精査の結果、まだ癌化はしてないが、この先癌化する可能性が高いとの事でした。
定期的に通院されていましたが、白斑がだんだん大きく盛り上がってきて、一部癌化していると診断されました。
病変部の切実などもしてきましたが、治らずに病変は大きくなっていきました。
扁平上皮癌と診断され、癌センターでも治療を受けていましたが、一昨日お亡くなりになりました。
ずっと当院に通われていた患者さんで、第一発見が私だっただけに非常に残念です。
稀なケースだったとは思います。
ご本人も辛かっただろうと思います。
ご冥福をお祈りいたします。